ネトサーしてたら面白いサイトをみつけた。
http://homepage3.nifty.com/ronten/kazoku.htm
サーチ理論については多少知っていたが、こういう分野に応用されているのは初めて見たぜ。
結婚・離婚のマッチングは少し具体的に考えてみるとわかりやすい気がする。



世の中にはそれぞれ1〜10の「魅力」を持つ男女しかいないとする。
ここでもし探索費用が0ならば、魅力10の男性は何度探索してもいいのだから、
いつかは必ず魅力10の女性をゲットできるわけである。
なので途中で9の女性に会っても付き合う必要は全く無い。
それは相手も同様である。
よって10−10、9−9、8−8の各ペアが成立する。



今度は探索費用がかかる場合を考えてみる。
この場合、探索する度に費用がかかるため、ある種の妥協が必要である。
魅力10の男性の立場で考えてみよう。
一回の探索で魅力10の女性に会う確率は10分の1である。
よって平均的に10回は探索しなければならない。
これはかなり大変である。
ここで魅力10の男性が妥協し、8と9の女性も許容するとしよう。
そうすれば、一回の探索で目当ての女性に会う確率は10分の3になり、
探索費用を抑えることができる。
さらに魅力10の女性も同様に考えて行動するとするとしよう。
このとき一体何が起こるだろうか。
魅力9の男性の立場で考えてみる。
魅力9の男性は魅力8以上の女性に会ったときすぐ付き合うだろう。
しかし魅力7の女性と付き合う必要は無い。
それは、たとえ魅力10と魅力8の男性が魅力8以上の女性の誰かと付き合っても、
必ず魅力8以上の人は一人余るからである。
同様に魅力8の男性も魅力8以上の女性と会ったらすぐ付き合う戦略をとるはずである。
これらは女性も全く同じである。



こうして、例えば、10−9、9−8、8−10のような組合わせができるかもしれない。
一番得なのは魅力8の人である。魅力10の人が8まで妥協してくれるおかげで、
自分より上の魅力を持つ人をゲットできる可能性が増えるからである。
以上の結果から、同様にして魅力7の人は相手が魅力7〜5だったら付き合うという戦略をとり、
魅力4の人は相手が魅力4〜2なら付き合うという戦略をとる。
こうして最終的には、魅力10〜8、7〜6、4〜2の各グループができる。
これは多分、ナッシュ均衡・・・・・・な気がする。



以下、このモデルについて考えてみたこと。



?高望みは人によっては最悪の戦略である。
例えば魅力7の人が魅力8以上じゃないとヤダ!とか言うと、その人は
一生誰とも付き合うことが出来なくなる。
しかし、魅力8の人は魅力9・10の人とも付き合える。



?現実的には10−10のペアを成立させるのは非常に難しい。
実際は、魅力の分布が正規分布の形をとる(つまり魅力5付近の人がかなり多い。)
と思われるからである。
また正規分布をとるのであれば、魅力が高い人の妥協できる下限は低くなることが予想される。



気になるのはこのモデルがどれだけ現実に当てはまるかというところですねw
探索費用=加齢と考えればかなり現実味が増すような気がします。



「もしかしたらもっといい人がいるかもしれない。でも・・・。」



世の中の多くのカップルがそんなことを一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
昔、ある友人が言っていたことを思い出します。
彼はこう言っていました。



「全ての恋愛は妥協の産物である。」と。



まぁ恋愛と結婚はまた多少違ってくるとは思いますが、
それでもこの言葉はなかなか痛いところをついていると思いますw